阿蘇の野の花


阿蘇高原 野の花への誘い

阿蘇の植物について

阿蘇は古くから知られた植物の宝庫で、ここには森林、草原、湿地、火山荒原、路傍など多様な

環境に1,500種以上もの植物が記録されています。

しかし、その中心をなす植物は45,000haにも及ぶ草原です。そして、この広大な広がりを持つ草原は

阿蘇の植生と植物相の第一の特徴であり、阿蘇の景観の中で最も重要な要素となっています。

この広大な草原は、火山活動や冷涼な気候のほか、牧畜など人々の暮らしに結びついた活動によって

維持され、阿蘇以外の地ではほとんど見られないキスミレ、タマボウキ、ヒゴシオン、ツクシフウロウ、

ヒゴタイなど、九州が15万年も前の大陸と陸続きであったころに移動してきた植物(大陸系植物)が

今なお数多くのこっています。また同じく日本の北方から南下してきた植物(北方系植物)も

この草原に残っています。

一方森林にはヤハズアジサイ、シコクスミレ、ハガクレツリフネなど、日本で最も古い陸地(もと九州部、

四国、紀伊半島はつながっていた)で分化した固有植物(襲速記要素)が育成しています。

このように色々の系統の植物が集まって育成し、私たちに大地と

生物進化の歴史を語りかけているのです。   【阿蘇野草園ガイドブックより】



阿蘇地方でも高森町に自生する野の花をスケッチや水彩画および写真で紹介します。

僕は野の花については知識不足で名称不明の花が数多く出てきます。このホームページを

ごらんになって、花の名前のわかる方がいらっしゃいましたらお教え願います。

高森に引っ越してまだ日が浅いのでこれから勉強して数多くの野の花を描いてゆく予定です。


はなしのぶ

自宅の庭に咲いていた。6月中旬
日当たりの良い草原や林縁に生える多年草。
世界的に見ても、阿蘇の限られた地域だけに生
息する貴重な植物。その優雅さから阿蘇を代表す
る野の花となっている。梅雨のころ茎頂に薄紫の
美しい花が沢山咲く。特定国内希少野生動植物種
ひめゆり

近所のおばさんが育てている。6月下旬
希少種で日当たりの良い草原に生える多年草。
高さ1mほどの茎の先端に濃い赤色のハナを1個
または数個上向きにつける。花の姿が小さく全体
にか細い感じがする可憐な花である。
ヒメユリ

高森町の牧草地。7月上旬
高森町でヒメユリが咲き出したという
テレビのニュースが流れた。
高森町には牛が放牧されている草原があり、
夏場は各農家の牛が放牧されている。

阿蘇は野の花の宝庫である。
広大な阿蘇の草原は、長い年月をかけて
人間の営みがつくりだした自然だ。
定期的な草刈や野焼きなど、人の手が適度に
加わることによって、勢いの強い植物も弱い
植物も、平等に生き延びてこられたのであろう。
ヒメユリは環境省ではレッドデータブックのTB種、
熊本県ではレッドリストののTA種
熊本県内で確認されているのは産山町と
高森町だけだそうだ。

ヒメユリ

高森町の牧草地。7月上旬

ひめゆりといえば「ひめゆり学徒隊」「ひめゆりの塔」
が有名だが、沖縄にはひめゆりはないと思い
ひめゆりの由来をネットで調べてみた。
第二次世界大戦の末期 1945年4月沖縄に
米軍が上陸し、国内で唯一地上戦が展開され、
学徒動員されていた沖縄師範学校女子部と
沖縄県立第一高等女子学校の生徒が多数犠牲
となった。両校は財政的な理由から大正時代に
併設校となり学園内の施設を共有するなど姉妹校
のような関係になり、それぞれの交友誌、一女校は
「乙姫」、師範は「白百合」と名づけられていたのを、
交友誌もひとつになり両方の名前をあわせて
「姫百合」と名づけられ、戦後ひらがなで
「ひめゆり」と使うようになったそうだ

つくしまつもと

自宅の庭に咲いていた。6月中旬
日当たりの良い草原や林縁に生える多年草。
国内では阿蘇の限られた地域だけに生育している
希少種。茎は直立して高さは50〜100cm。
梅雨の終わりごろ茎の先端に径5cmくらいの
鮮やかなオレンジ色の花が咲く。
なでしこの仲間で花びらは5弁である。
ノアザミ

田んぼのあぜ道。6月中旬
草原や道端に生える多年草。
茎は直立し葉には触ると痛い棘が多数ある。
茎の上部は枝分かれし、先端に薄紅紫色の花を
つける。
アラゲハンゴウソウ

高森町の牧草地。7月上旬
草原や河原、林縁に生える帰化植物で
北アメリカ原産の多年草。キヌガサギクともいう。
全体に荒い毛がありざらついている。
頭花は直径4〜7cmで8〜14個の舌状花と
黒紫色の筒状花からなる。
オオハンゴウソウと似ているが、こちらは中心の
筒j状が黒紫色であり、オオハンゴウソウの
筒状花は黄緑色であることで区別できる。
ヒレハリソウ(コンフリー)

田んぼのあぜ道。7月上旬
 ヒレハリソウはヨーロッパ原産の多年草。
ヒレハリソウという名前よりもコンフリーの方が、
なじみがあると思う。明治時代に導入され、
食用・薬用に栽培され、牧草としても利用される
そうである。確かに刈り取られても再生力は強く、
何食わぬ顔で毎年路傍などに生えている。
高さ1m程度にまで育ち、全体に荒い毛が多い。
ノハナショウブ

高森町の牧草地。7月上旬
草原や湿地に生える多年草。
初夏60〜120cmの茎の頂に紫色の大きな花を
つける。外側の弁の根元に幅の狭い黄色の
部分が目立ち、和名は野に咲く花菖蒲の意味。
ウツボグサ

高森町の牧草地。7月上旬
日当たりのよい路傍・野原・丘陵などに生える
多年草です。茎の断面が四角形です。
 靫というのは,花穂が弓矢を入れる靫に似て
いるためだそうです。
 別名はカコソウ(夏枯草)といい,花の後の
枯れた穂(一番下の写真)を利尿薬として用いる
ヒメジョオン

田んぼのあぜ道。6月下旬
5〜9月低地から高地まであらゆる日のあたる
空き地に生える雑野草の代表。
オカトラノオ

高森町の牧草地。6月下旬
日当たりの良い草原や道端に生える多年草。
高さ80cmほどの茎の頂に先細りに長く伸びる花穂
に白い花を沢山つける。
ホタルブクロ

田んぼの土手。6月下旬
山野の林縁や道端のがけなどに生える多年草。
高さ50cmほどの茎の上部に淡紅紫色ないし白色
の袋状の花を数個下向きにつける。和名は蛍袋で
子供がポンとつぶして遊んだことから、阿蘇では
カッポバナと呼ばれている。
クサフジ

田んぼの土手。7月上旬
山野の日当たりの良い草地に生える蔓性の多年草
阿蘇地方には多産している。
イヌゴマ

7月上旬・野白の湿地
湿地に生える高さ40〜70aの多年草。茎は四角
形で直立し、下向きのトゲがあってザラザラする。
葉は短い柄がある披針形で、対生する。茎の先の
短い花穂に、薄紅色の花を輪生状につける。名前
の由来は、実がゴマに似ているが、何の役にも立
たないことによる。
アカツメグサ

田んぼのあぜ 6月 マメ科
 ヨーロッパ原産。シロツメクサに比べて茎が長く
立ち、花も一回りほど大きいのが特徴である。
明治時代に日本に渡来した植物。
シロツメグサは江戸時代に渡来している。
ネジバナ

田んぼのあぜ 7月中旬
湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く
生育する。花色は通常桃色で、小さな花を多数細
長い花茎に密着させるようにつけるが、その花が
花茎の周りに螺旋状に並んで咲くことからこの名が
ある。 「ネジレバナ」、「ネジリバナ」、「ねじり草
(そう)」とも呼ばれる事もある。
ヤブカンゾウ

7月中旬・田んぼの土手
ヤブカンゾウは八重、ノカンゾウは一重であるこ
とで区別できる。土地の人は彼岸花と呼んでいる。
シシウド

高森町の牧草地。6月下旬
湿気の多い肥沃地に生える。高山には
ミヤマシシウドがある。
ハンカイソウ

高森町の杉林の中。6月下旬
山野の草原や林縁に生える大型の多年草。
茎は紫色の斑点があり直立して高く伸び
枝分かれして黄色の大きな頭花をつける。
アソノコギリソウ ユウスゲ
オオバギボウシ ノハナショウブ
ヒルガオ カラスウリ
ヤツシロソウ オニユリ
ナツズイセン ナツズイセン
ヒゴタイ オグルマ
キツネノカミソリ カワラナデシコ
オオルリシジミ

オオルリシジミは本州では絶滅寸前で、今では
阿蘇の限られた地域に生息している。クララの
自生する標高400〜800mの草原で、野焼きが
行われている地域に限られているのだそうだ。
野焼きや定期的な草刈により、強い植物も弱い
植物も平等にいきのびることが出来るのだそうで、
野焼きが行われなくなった草原では、かやなどの
勢いの強い植物に押されてクララが減少し
その結果オオルリシジミも減少するのだそうだ。
アオスジアゲハ

アオスジアゲハ アゲハチョウの代表格で
全国的にも個体数が多い。暑い日中は湿気の
多い地面で給水し体温を調節するのだそうだ。
庭の地べたで給水ししりから水を出している。
花に群がっているときには近づくとすぐに逃げるが、
給水しているときはじっと動かず容易に逃げない。

ウラギンヒョウモン

阿蘇の草原を彩るもう一つの蝶・ヒョウモン蝶の
仲間は減少化が進んでいる。これは草原そのもの
が消滅減少したためである。
山麓や明るい草原で多く見られるヒョウモンチョウ。
後翅の裏面には白紋が多く、他のヒョウモン類に
くらべて白っぽく見える。草原上を活発に飛び回り、
アザミなどの花でよく吸蜜する。6月頃あらわれる
が真夏には一度姿を消し(夏眠している?)9月頃
再び活動する。幼虫の食草はスミレ類。
ツマグロヒョウモン(メス)

ツマグロヒョウモンはオスとメスで翅の色がちがう。
野原や公園などに広く生息し、都市周辺では
ヒョウモンチョウの中で最も見る機会が多い。
もともと南方系のチョウだが、幼虫がパンジーなど
スミレ類を広く食べることから園芸植物にまぎれて
広がった。また、地球の温暖化もこのチョウの
隆盛に一役買っている。(ただし北国では冬越しで
きずに死んでしまう。後翅のへりが黒くなっている
ことで他のヒョウモン類と見分けられる。
ツマグロヒョウモン(オス)
ツマグロヒョウモン(オス) ツマグロヒョウモン(メス)
オオウラギンヒョウモン オオウラギンヒョウモン
アカタテハ アカタテハ